3月の言葉 

 

先日、またしても幼い命が奪われる痛ましい事件が紀の川市で起きました。何度も繰り返される悲劇を思うにつけ、子弟をどう育て、どう教育するか。
 それは、やはり親と師の責任であります。本来、人間には本質的要素と付属的要素があり、一番大事な本質的要素とは徳と徳性であります。
 それは心の明るさ・清さ・人を愛する・人を助ける・人に尽くす・恩を知る・恩に報いる・正直・勇気・忍耐等、これがなくなると人間でなくなる尊い心の働きのことです。
 それに対して知性・知能であり、技能であり、あればあるほど良いのですが、これがなくとも人間たる事に差し支えないのが付属的要素です。

 そして、この徳性と共に大事にしたいものに習慣があります。習慣は第二の天性と言われ、「人生は習慣の織物である」と、言ったのはスイスの心の詩人・哲人であるアミエルです。
 人生というものを一つの美しい織物にたとえれば、この織物は美しい習慣で織られるからです。
 私達は道場で「心がかわると態度がかわる 態度がかわると行動がかわる 行動がかわると習慣がかわる、習慣がかわると運命がかわる、運命がかわると人生がかわる」と言っています。いつも吾が心に言って聞かせねばならぬ言葉です。

                            館長

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